先日高知を訪れ、土佐山地域をご案内していただけました。イノベーティブな取り組みが行われている、注目の中山間地域です。
人口1000人、急峻な山間の地区
「土佐山」は、高知の中心市街地から車で20分ほどの場所に位置する、急峻な山に囲まれた中山間地域。清流と四季を感じさせる山、もんのすごい自然が豊かな地域です。人口でいうと、ざっくり1000人程度がお住まいになっているそうで。

(民話 〜日本に伝わるエコロジーのはなし〜 土佐山(とさやま)地区の集落(写真館)より)
ぶっちゃけ自然しかない土地なんですが、ここ、面白い取り組みがたくさん行われているんですよ!現地を訪れて驚きました。
土佐山アカデミー

土佐山を面白い土地にしている筆頭プレーヤーが「土佐山アカデミー」。彼らはこの山奥に、学びの場をつくっています。
今こそ、この時代の変わり目を生きる私たちが、自然の一部である人間の生き方を見つめなおし、次世代に繋ぐべき新たな文化を育み、それを受け継ぐ次世代を育てていく必要があります。
そのために、私たちは、高知市を流れる清流・鏡川の源流域に位置する土佐山地域を舞台に、これからの暮らしや社会のあり方を考え、具体的に行動していける人材を育てる「学びの場」づくりに取り組みたいと考えます。
そんな山奥に人が学びに来るの?と驚かれるかもしれませんが、本当に来るんですよ。しかも首都圏から!
いやほんと、「ナリワイ合宿」とか、超参加してみたいです。
「ナリワイ合宿」は3日間の山籠もり。 「自分の仕事」をつくり上げるワークショップ形式の合宿です。
合宿中は参加者全員でご飯をつくり、日中、夕食を食べた後、寝る前、空いている時間はすべて、全国各地から集まったメンバーでアイデアを出し合い、議論し、計画し、最終日までに具体的なナリワイ(仕事)プランの完成・発表まで行います。


今は「"生きる仕事"を見つける旅」シリーズが展開されています。デザインセンスがすばらしい。

言葉のセンスもすばらしい。「森を食べられる人になる」とか、要するに「山菜収穫体験」ですからね。食べられるようになりたい。

空き家活用シェアハウス(土佐山ワークステイ)

greenzに詳しい記事がありますが、空き家を活用したシェアハウス「土佐山ワークステイ」も展開しています。こちらも土佐山アカデミーと連携しており、このシェアハウスに滞在しながら、土佐山で「ナリワイ」をつくる実験を行うことができます。
ワークステイの参加者は、土佐山アカデミーが改修した空き家に住むことができ、カーシェアリングも使えます。また、スタッフが随時相談にのって、仕事やプロジェクトの実践に必要な地域資源やネットワークを使う手助けをします。
現在、5名のワークステイのメンバーを募集していて、そのメンバーと、アカデミー関係者が集まって、お互いのプロジェクトの進捗状況やアイデアを共有したり、相談できる場「夜学会」も定期的に開催していくつもりです。
“三世代先の未来”を見据えて。高知県・土佐山地域で暮らしをつくりたい人をサポートする「土佐山ワークステイ」 | greenz.jp グリーンズ
ぼくは2件のシェアハウスを視察させていただきました。現地にはまだまだ空き家はあるようなので、今後も住まう場所が増えていきそうですね。
オーベルジュ土佐山

土佐山を車で走らせていくと、何やらえらいオシャレな建物が立ち現れます。それが「オーベルジュ土佐山」。

(オーベルジュ土佐山 : HDRフォトログ|mochi-Foto)

(オーベルジュ土佐山 : HDRフォトログ|mochi-Foto)

ここは何かといえば、「温泉」なんです!めっちゃオシャレな温泉施設で、地元のおじいちゃんおばあちゃんとかが通っています。宿泊プランも用意されており、スローな旅を楽しむことができます。
以下、レビューより。星野リゾートよりいいんじゃないだろうか…。
とくに有名な観光地でもなく、アミューズメント施設があるわけでもなく、部屋にテレビすらありません。しかし、なぜか幸せで豊かな気持ちになれる不思議な宿です。木と水と土に囲まれて、地元で採れた食物を食べ、温泉につかって何もしない休日を過ごす。ただそれだけです。でも、また来たくなります。苦手だった卵かけご飯を、生まれてはじめて美味しいと思いました。
商品開発:日本一辛いジンジャーエール!
「夢産地とさやま開発公社」を中心に、地元の資源を生かした商品開発にも力を入れています。
特に熱いのが、上にリンクを張ってある「土佐山ジンジャーエール」。「01」の方はトウガラシエキス入りで、もんのすごい辛いです。ウィルキンソンの比ではありません。しかも香料・保存料は不使用。
こいつを飲み慣れてしまうと、他のジンジャーエールが飲めなくなります。クアァァァッと来ますよ。カクテルのベースにもいいらしいので、次回訪れたときはモスコミュールを楽しもうと思います。
キャンプ、川遊び、釣り…

土佐山の魅力は清冽な川。地元の子どもたちは夏になると川に泳ぎに来るそうな。キャンプも楽しめますし、川釣り(鮎も!)も楽しめちゃいます。ヤバい。話を聞いてたら、うらやましさと郷愁が入り交じってリアルに涙が出てきました(実話)。
駅からも近い!
この土佐山、高知の市街地から車で20分なんですよ。東京的な感覚でいうと、新宿から20分で、長野の上高地にいけるような感じです。高知のコンパクトシティ感は半端ないですね。レンタカー借りてサクッと遊びに行くのをおすすめします。
というわけで、次のお休みはぜひ高知県の土佐山に。市街地の宿を2〜3泊取って、市内観光&土佐山でキャンプとか超面白いだろうなぁ。